sumaking J/24 須磨ヨットハーバーにて 2007年1月から開催されることになった世界一のJ/24草レース

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2013年12月18日  12月レース参戦記 (長文陳謝)
                                         ハング/東
■出艇
 10時にハーバーを出艇。西よりの風(270〜290度)で海面全体に白波が立つ状況。追い風を受けサーフィングしながらスタート位置に向かう。風は強いが日光がありまだ寒さは感じない。所定位置で船を風上に向けた途端、波しぶきの洗礼を受けズブ濡れになった。
 まずジェノアを揚げての試走をする。メインを抜かないとヒールが起きないが走れないことは無い。全日本のTOPクラスであれば間違いなくジェノアでの帆走になる。しかし、ハングの平均年齢(50歳超)とUPWINDとの来たるべきマッチレースを考えジブにチェンジ。(UPWINDとは同点で本日の結果如何で須磨キングが決定する)

■第1レース
 本部艇のアンカーが強風で効かないため回答旗が上がる。打ち直し15分遅れでのスタート。上有利のライン。UPWINDを抑えるべく上1を狙うもののスペースが無く、大型艇の隙間をベアダウンしてスタート。結果、スピードに乗りよいスタートとなる。暫くスターボを走り右海面に返す。

 その後、相次いでメイテイ、UPWINDがスターボに返す。波のある海面をメイテイがジブでうまく登らせている。UPWINDは他艇の悪影響を受けあまり伸びてこない。このままスターボに返すとメイテイとミートかと思いタックポイントを探っていると、なんとラッキーなことに上マークがハングの11時半方向に出現! 確かもっと左のはずが風が右にシフト?岸に近づくと北に振れるがそこまで振れていない???ともかくラッキーな思いで上マークに1位で到達。回航直前で波にたたかれ余分に2タックしてラウンディング。スピンセットの間、後ろを見るとメイテイ、UPWINDとも登りきれず回り直し等ごちゃごちゃしている。

 スピンが孕み、サーフィングしだすと断トツ気味になる。まだ、後ろは回航できていない。早めのスピン回収を終え下マークを回航すると11時方向に上マークを視認。ポート1本で上マーク到達。ここで断トツになったため安全のためスピンを揚げずフィニッシュマークを目指す。

 半分くらい下ったところで後ろ2位でカウベルが回航、ベア。しかし、一旦ベアしたものの再度セールを詰め登り始めた。前を見るとフィニッシュ直前であった「いちもくさん」(マム30)が勢いよくクローズホールドでこちらに向かってくる。
 マーク変更か?と思いながらフィニッシュラインを通過すると、音声1発。しかし、本部艇から呼ばれ、変更後の新しいマークを回った?と聞かれ、NOと回答。本部艇のC旗を見落とした様子。我々クルーの責任。

  ハングの艇上では、再度追いかけ直してビリでもよいので順位を付けようか。という話も出たが、(飯塚)会長から、そうすると次のレースの開始が遅れ皆に迷惑をかける。もうこれでいいよ。という判断が出てジブを下し皆の帰りを待つことにした。その間、風、波ともに強くなり、スピンをあげた何艇かがブローチングしている。順位が付かず、次のレースを待つこの時が一番寒かった。
 (結局、第1レースは上マークのアンカーが効かず、流されていたためノーレースとなった。)

■第2レース 
 気を取り直してジブを揚げる。今回も上有利のスタートライン。最終レース、先ほどのミスを挽回すべく気合いが入り、早めにラインに近づき過ぎてスピードを調整してのスタートとなった。
 
 1番スタートはメイテイ。さすが秋田さん。ハングはメイテイに被され気味での上2、横1線に並び下にUPWIND。スターボで鼻の出し合いになるが、メイテイの前には出れず、ホープレスになる直前で一番先にタックを返し、ポートでメイテイのスタンをなめる。その後、メイテイ、UPWINDともポートに返し滑らせ合いに入る。この段階ではほぼ横一線。風の一振れで順位が変わる。全員真剣にハイクアウトと振れのチェックでバリバリのレースモード。

 

 このポート、波が大きくかつ方向が悪くきわめて滑らせにくい。この悪条件の中、(飯塚)会長のハンドリング技術が炸裂。波とブローの変化に合わせ船を常にフラットにセットし、ほとんど落ちることなくスピードを確保した。


 艇自体のヘッドアングルは恐らく1番悪かったが(ジブを出しリーチを開き気味)、他艇と比べ下落ちが少なく、他艇がバウを風上に向けながら波にたたかれて下落ちする中、ハングのみグイグイと前に出ることができた。結果、このポートレグの後半でほぼ断トツ状態になり、この段階でTOPが確定した。(現金なもので、順位が確定した段階でレースモードの気持ちがなくなり通常の単なる動作モードに切り替わってしまった)
 

 
 あとは、ゆとりを持って上マーク回航、スピンアップ、バイザリー気味ではあるものの普通のラン二ング、2-3度ジャイブして、早めのスピンダウン。またまたふつうに下マーク回航して、上を回り、下へ流し込みフィニッシュ。
 風が強いため、シートが滑りスピンUPが遅れた。タック・ジャイブ時に足を滑らした(平均年齢50歳超)等多少ドタバタはあったものの、特段変わることなくいつもの通りレースを終了した。


■まとめ
 2013年の須磨キングは本日の結果を受け、0.5ポイント差でハングが逃げ切りました。ハングの優勝は2008年以来5年ぶりです。このところUPWINDが優勝を独占しておりワンサイド気味(優勝独占はUPWINDの努力の賜物ですが)でしたが、新生ハングが(飯塚)会長を中心として復活できたことは、来年以降、他のチームにとっても須磨キング争奪に向け励みになったのではと思います。

■本レポートをお読みの須磨以外のJ乗りの方、ワンデザインレースに興味をお持ちの方へ。
 須磨では常時5-6杯のJがそれなりのレベルでレースを楽しんでいます。レースメンバーのUPWINDは全日本上位の常連です。カウベルは2013年のJ全日本で1レースTOPフィニッシュをしました。クロスのスキッパーはレーザーの実力者ですがご夫婦で楽しんでおられます。ファンタジアンのオーナーは元国体選手、でも家族みんなをクルーにして和気あいあいと楽しんでおられます。みんな真面目にヨットレースを楽しんでいる仲間です。ぜひ、一人でも多くのセーラー(初心者歓迎)の方が我々の仲間に加わってヨットレースを楽しんでいただきたいと思います。よろしくお願いします。